こんな言葉があります。
「人の価値と煙草の味は、煙になるまで判らない」
先月9日に私の恩人であり、大先輩であるひとりの税理士がなくなりました。
新宿のJR病院の病室の窓から都会の黄昏を眺めながら、静かに息を引き取りました。(享年76才)
元々、検査入院ということで入院したのですが、40日後のことでした。
先生は入院する前日まで事務所で仕事をしていたそうです。私が最初にお見舞いに行った時は、ノートパソコンを持ち込んで仕事がしたいと言っていましたが、2回目にお伺いした時は、起き上がることができなくなっており、3回目に言った時には、もはや口が利けなくなっていました。この3回目のお見舞いが、私が先生とお会いした最後の日となりました。(亡くなる4日前のこと)
亡くなった連絡を受け、病院に駆けつけ、変わり果てた姿に涙を流す暇も無く、すぐに葬儀の段取りとなりました。ご家族と話をしても、弔問客の人数が想像できません。当初100人も来ないのではと話していたのですが、葬儀屋さんのアドバイスもあり、通夜、告別式を合わせて200人の弔問客の想定で準備をしてもらうことになりました。
実際、両日合わせて来られた弔問客は、450人を超えていました。家族の知らないところで、「生前、大変お世話になりました」と言われる方々が多いこと。
だから「人の価値と煙草の味は、煙になるまで判らない」本当にその通りだなあと思ったのでした。
先生のご冥福をお祈り申し上げます。