◇被用者年金制度一元化に伴う主な変更点

　

同一の報酬であれば同一の保険料を負担し、同一の公的年金給付を受けるという公平性を確保する目的で、公務員、私学教職員を対象としていた共済組合が、10月1日をもって厚生年金に統合されました。

○被保険者の種別

第１号厚生年金被保険者	従来からの厚生年金の被保険者 （２号・３号・４号以外）
第２号厚生年金被保険者	国家公務員共済組合の組合員
第３号厚生年金被保険者	地方公務員共済組合の組合員
第４号厚生年金被保険者	私立学校教職員共済制度の加入者

制度間に存在していた差異の多くは、厚生年金に合わせる形で解消されていきますが、いくつかの点では、厚生年金側が変更されます。

・ 10月以降は、ある月の1日に入社した社員が同じ月の25日に退職し、退職後国民年金の被保険者資格を取得したというように、同月に資格の取得・喪失が行われた場合、その月は国民年金の被保険者のみであったとみなされ、厚生年金保険料は発生しません。
・これまで対象外とされていた昭和12年4月1日以前に生まれた方（78歳以上の方）も、老齢厚生年金の在職支給停止の対象となります。
たとえば、総報酬月額相当額（標準報酬月額に相当する額＋前１年間の標準賞与額の合計÷12）と基本月額（加給年金額を除く老齢厚生年金の月額）の合計が47万円を超える場合は、年金の一部が支給停止されます。
これにともない、昭和12年4月1日以前に生まれた方も「70歳以上被用者該当・不該当届」の提出が必要です。
過去に共済組合に加入していた期間をお持ちの方は、平成27年10月1日以降に受給権が発生する年金の給付要件の判定、給付金額の計算方法等につきまして変更が出てまいります。

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せください。

　

◇マイナンバー通知カードの発送開始

　

いよいよマイナンバー通知カードの発送が開始されます。10月5日以降、住民票の住所地に簡易書留で送付されますので、受領後は必ず内容をご確認ください。

○送付予定書類（簡易書留の内容物）
・マイナンバーの「通知カード」
・「個人番号カード」の申請書と返信用封筒
・マイナンバーについての説明書

「個人番号カード」は、表面に氏名、住所、生年月日、性別、顔写真、裏面にマイナンバーが記載され、ＩＣチップが搭載されたカードです。マイナンバーの提示が必要な社会保障、税務関係、災害対策に関する諸手続の場面で利用できる他、身分証明書としての役割も果たします。また、公的書類の取得、オンライン取引、医療サービスなど、さまざまな場面での利用も検討されています。
「個人番号カード」の交付は平成28年1月以降となりますが、お早めに申請なさることをお勧めします。
尚、マイナンバー（＝個人番号）は、特定の事務のために利用が限定された特定個人情報です。くれぐれも慎重にお取り扱いください。

　

◇法人番号の通知・公表も開始されます

　

10月より法人番号の指定、通知も開始となります。法人番号は、マイナンバーとは異なり、広く一般に利用されることを前提としています。
10月22日以降、登記上の所在地（設立登記法人以外の法人等で国税に関する法律に規定する届出書を提出しているものについては当該届出書に記載された所在地）に通知書が送付される他、10月5日、インターネット上に開設予定の「国税庁　法人番号サイト」にて、商号又は名称、本店又は主たる事業所の所在地、法人番号が順次掲載されます（検索・閲覧機能のサービス開始は10月26日を予定）。
法人番号制度の概要は、国税庁ホームページでご確認いただけます。
<http://www.houjin-bangou.nta.go.jp>