☆平成30年税制改正　事業承継税制の特例の創設☆

　

日本の企業の99％は小規模企業者を含めた中小企業で占められ、2020年にはその多くが引退するといわれています。つまり、多くの企業は事業承継が待ったなしの課題となっています。

事業承継税制は平成21年度改正から創設されていますが、平成30年1月1日から平成39年12月31日までの間の特例として、先代経営者が特例後継者へ特例認定承継会社の非上場株式を贈与又は相続する場合に、特例後継者が取得した全ての株式に係る贈与税又は相続税の全額が猶予されるという特例が創設されました。

　

　

☆事業承継税制の特例のポイント☆

　

１.納税猶予対象株式
現行：発行済議決権株式総数の2/3
特例：議決権株式の100％

２．納税猶予額
現行：納税猶予対象株式に係る贈与税の100％
　　　　 納税猶予対象株式に係る相続税の８０％
特例：贈与税・相続税ともに納税猶予株式に係る100％

３.株式を譲渡する側
現行：代表権を有していた先代経営者1人
特例：特例承継期間（5年）内であれば先代経営者以外も可

４.後継者
現行：1人
特例：最大.3人

5.雇用確保要件
現行：贈与時又は相続時の雇用の8割を厳守
特例：要件を満たせない場合、理由を記載した書類を都道府県に提出

6.株式を譲渡した場合
現行：猶予税額を納税
特例：要件付きで一定額を減免
７.特例後継者が推定相続人以外の者
現行：精算課税適用不可
特例：精算課税適用可

この特例を適用するには特例承継計画を、都道府県へ提出する必要があります。提出のない場合には現行の税制適用となります。詳しくは担当者へお尋ね下さい。

　

　

■M&A国際会議

今年のM&A国際会議はドバイで行われた。ドバイはU.A.E.（アラブ首長国連邦）の一都市である。40年前に7つの国が一つになった。
U.A.E.の面積は日本の北海道とほぼ同じ。ドバイはその5％にすぎず、横浜市と同じぐらいの面積である。
そんな狭い中に高層ビルが密集している。私が宿泊したホテルも70階建以上のツインタワーだった。
ビルのデザインはどれも洗練されており、これは、ビルの建築許可申請の際、ドバイ国王がデザインをチェックし、気に入らないと却下するそうである。

町並みはというと、ものすごくきれいでゴミひとつ落ちていない。走っている車もピカピカ。これも、汚くして乗っていると罰金がかかるらしい。
また、ドバイの人口は350万人、うちドバイ人は全体の10％の35万人、つまり90％は外国人労働者なのに治安がとても良い。これは警察官の割合が市民80人に対して1人だからである（ちなみに東京は300人に対して1人）。しかも私服警官。
ドバイは現在、国の収入を原油に頼らず、観光に力を入れている。先程の治安もその一つ。さらに、世界一のものを多く揃えている。例えば高さ828ｍの建物「ブルジュ・ハリファ」ホテルやオフィスが入っている。2年後のEXPOに向けて現在ホテルの建設ラッシュである。（1000ｍのビルも計画中）
ドバイモールも世界一広い。施設の中に水族館がある。そこでは何でも揃っているが、残念なことに今年から消費税が5％かかるようになってしまった。
物価の割にタクシー代は安く、これも観光大国をお意識してのことだろう。
海もきれいでマリンスポーツも充実している。
ホテルのプールサイドでは何も頼まなくてもフルーツやアイスキャンディを持ってきてくれる。スタッフの対応も良い。ちょっとキョロキョロしているとすぐに声をかけてくれる。
今の日本もインバウンドすなわち観光立国を目指すのであれば、見習わなくてはならないことが、ここにはいっぱいあった。

「優秀な人間は、環境に不満を言わない」

　現状で自分の最善をつくすことができるか？
与えられたもので何とかする人を「できる人」といい、周りのせいにして何もしない人を「できない人」という。要は工夫ですね。