◇雇用管理改善が、生産性向上・業績向上に効果的

　

厚生労働省より「今後の雇用政策の実施に向けた現状分析に関する調査研究事業」報告書が公表されました。
< http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000127983.html>

企業の雇用管理の取組が経営にどのような影響を与えるか、従業員規模20人〜999人、創業10年以上の企業を対象に行ったアンケート結果を分析したものです。
景気の緩やかな回復基調に伴い、有効求人倍率は上昇傾向にあり、中小企業の多くで人手不足が常態化することも予想されます。どういった企業は求人が充足されやすいのか、労働条件、職場環境等の改善は、労働生産性や業績の向上にどのように関連しているのか。関連性を把握し、今後の雇用政策に反映させようという趣旨で行われた今回の調査で、次のような点が重要だと明らかになりました。

�@雇用管理改善の取組は、従業員の意欲・生産性向上や、業績向上・人材確保につながる
雇用管理改善に取り組んでいる企業では、正社員が「人数・質ともに確保できている」と回答する割合が高く、人材が確保できていることがわかりました。

�A「顧客満足度」「従業員満足度」の両方を重視することで効果は高まる
「顧客満足度」「従業員満足度」の両方を重視している企業は、「雇用管理改善への取組」の実施率が高く、雇用管理改善が人事目標の達成度合いを高め、それが業績向上、人材確保につながっていることを示唆しています。

�B雇用管理改善に、継続的に取り組むことが重要
雇用管理改善を「10年以上前から実施」している企業では、5年前の業績が総じて良い、また、早期から実施している企業での現状の業績が総じて良い、という結果が出ています。
改善の具体的な取組として、労働時間の短縮や有給休暇取得促進、働きやすい職場づくりなどが、若者の定着に効果があるとの回答が多かったようです。
　当事務所では、評価制度を含めた雇用管理体制づくり、補助金、助成金を活用した環境改善提案も行っております。お気軽にお問い合わせください。

　

◇最低賃金、全国平均で過去最大の時給24円引き上げ

　

7月26日、厚生労働省の中央最低賃金審議会小委員会は、2016年度の最低賃金の目安を全国平均で822円と決めました。
今回の答申は、6月に閣議決定した「ニッポン一億総活躍プラン」に掲げられた、最低賃金の年率3％上昇による雇用者全体の賃金底上げ、を勘案してなされました。時給24円の引き上げは、2015年の18円を上回る過去最大の引き上げ幅。5年連続で2桁の引き上げとなりました。
地域別の上げ幅は、都道府県を経済の状況が良い順にＡ〜Ｄの４つのランクに分け、Ａは25円、Ｂは24円、Ｃは22円、Ｄは21円が目安となっており、改定後は、最低賃金が700円以下の県がなくなる見通しとなっています。
正式には、各都道府県審議会での決定を待ってのこととなりますが、10月以降、改定後の最低賃金が適用されますので、事前に準備を進めてゆきたいところです。
パート、アルバイト労働者の時給単価を設定する際はもちろんですが、月額給与設定の際にも、時給に換算した際の時給単価が最低賃金を下回らない事を確認することが必要です。

○最低時給（単位：円）

	現　行		答申額		現　行		答申額
東　京	907	→	932	神奈川	905	→	930
埼　玉	820	→	844	千　葉	817	→	842

　

◇個人型改正確定拠出年金制度の愛称を募集中

　

前号でもお伝えしましたが、確定拠出年金法改正により、平成29年1月より、個人型確定拠出年金制度（個人型ＤＣ制度）の加入者範囲が拡大されることとなりました。
制度の認知度向上を目標に、現在、個人型ＤＣ制度の愛称を募集しています。応募方法は専用ホームページから。PC、スマートフォンからアクセスできます。
作品が採用された方1名（同一愛称に複数の応募があった場合は、1名を選定）に10万円相当のギフトカードを贈呈。募集期間は8月21日まで。
ご興味がおありの方は、下記URLでご確認ください。
http://www.dcfukyu.jp/