■サンタになったきっかけ
サンタさんはサンタになるきっかけになった誰にも話せない隠された過去があったのです…。
ある国のある町にどんな厳重な鍵でも平気で開けて入れる世界的な大泥棒がいました。狙ったものは絶対手に入れることができる。
大泥棒で、すっごくハンサムで気持ちがやさしく、それで普通の女性に恋をして結婚しました。
その結婚した奥さんが言いました。
「こんなに素晴らしいお屋敷に住んで贅沢できるのは嬉しいけど、そのお金が、あなたが泥棒して、よそから盗んできた物なのが私はつらい…。貧しくたっていい正しい生活をしたい。あなた、泥棒はやめてください、お願い…。」と泣いてお願いしました。
大泥棒は言いました。「泣かないでくれ、私も考えていたんだ。いつまでも泥棒をつづけていたのではよくない。愛するおまえのためにも私は泥棒をやめる。今日から人の財産には手を出さない。」
彼は泥棒をやめて事業を始めました。自分の大泥棒のときの経験を生かしてどんな機械を使っても絶対開かない鍵を発明しました。その事業のお陰で彼は大金持ちになりました。しかし、今は、人に尊敬される実業家になってもその前は大泥棒だった…。
「私も歳をとった…。もういつ死んでもいい。ただ心残りは昔私が迷惑かけた人たちに何一つお詫びをしてないことだ…。」
「そうですわね。あなたに財産を盗まれた人たちに。」
「私は、昔迷惑をかけた人の家を一軒一軒まわってお詫びをしたいのだ」
「あなた、そうなさったら。一軒一軒まわってお詫びの品を置いてくるのよ。毎年、決まった日にそれをなさるのよ」
「今はどの家にも私が作ったあの鍵がついている。あれは、この私にでも開ける事が出来ないのだよ」
「ドアから入らなければいいじゃないですか。
たとえば…、 煙突とか…。」
彼は、昔、迷惑をかけた人たちの家に毎年クリスマスにお詫びの品を届けてまわって行ったのです。
そしていつ日か、星空をトナカイに引かれて良い子にプレゼントを届けていくようになったのでした。
(こんな物語もありだと思います!)