☆マイナンバー（個人番号）制度☆

　

今年の10月からマイナンバー（個人番号）の通知がされる事に伴い、取扱いについての広告やセミナーなどが始まっています。ICカードの交付は平成28年1月から開始され、順次利用が開始される予定です。個人番号の利用範囲は、現在「社会保障」「税」「災害対策」の3分野のみに限定されていますが、利用分野の拡大が今後期待されております。社員及び社員の扶養親族の番号を会社にて管理しますので、取扱いには十分注意が必要です。
○社会保障
年金資格取得・確認、給付事務　
雇用保険資格取得・確認、給付事務
ハローワークの事務・医療保険徴収・福祉分野の給付・生活保護の実施・低所得者対策等
○税　確定申告書、届出書、調書等
○災害対策　
被災者生活再建支援金の支給・被災者台帳

　

☆平成27年度税制改正☆

　

○出国時課税制度の創設
　時価1億円以上の有価証券等を有する居住者が国外転出する際には、転出時に、有価証券等の譲渡をしたものとみなして、未実現の含み益に対して所得税を課税する制度が創設されます。納税については、一定の要件を満たすことにより、最長10年の納税猶予制度があります。この制度は平成27年7月1日以後に国外転出する場合に適用されます。

○ふるさと納税制度の改正
　ふるさと納税制度について、一定の要件を満たすことにより、寄付先の自治体への寄付の控除申請だけで減税が受けられ、確定申告が不要となり、住民税の特例控除額の控除限度額は、個人住民税所得割額の2割に引き上げられます。この制度は平成27年4月1日以後に行われる寄付に適用されます。

○法人税率の引下げ
　平成27年4月1日以後に開始する事業年度について、中小法人以外の普通法人の法人税率が25.5％から23.9％になります。

○繰越欠損金の控除限度額の引下げ
　中小法人等以外の一定の法人について繰越欠損金の控除限度額が順次引下げられます。
　その他の改正及び詳しい内容については担当者にお尋ね下さい。

■シンガポールレポート

今回の日本M&A協会（全国の３５０の会計事務所で組織）の国際会議はシンガポールで行われました。 宿泊並びに会議の会場となったのは、あの有名な「マリーナ・ベイ・サンズ」。ご存知の方も多いと思いますが、３つのホテル棟の上に大きなボート型のプールがのっかっているホテルです。
このホテル、何と客室は２５００室、最上階は５５階、プール階は５７階と表記されています。六本木ヒルズ３棟の上にプールののった感じです。とても日本では考えられない設計です。
さて、シンガポールですが、面積718K�u、日本の淡路島と同じ広さ（東京２３区を合わせた面積とも言えます）に、福岡県の人口と同じ人が住んでおります。
今から丁度５０年前にマレーシアから独立しました。その発展ぶりはというと、
・一人当たりの名目GDP(2011年)　アジア１位
・富裕層の割合　世界１位
・ビジネスのしやすさ (2012年)　世界１位
・最も住みたい都市(2012年)　世界１位
・貿易円滑化指数(2011年)世界１位
・世界競争力(2012年)アジア１位　世界４位
シンガポールのビジネス上の優位性と進出のポイントとしては、
・ハブとしての役割…情報、交通、物流、金融など
・充実したインフラ…物理的なものだけでなく、会計や税務を含む制度や規制、金融、司法など
・優秀な人材確保…アジア諸国、欧米からの集まり
・言語…公的文書を含む公用語はすべて英語
・魅力的な税制…低い税率、配当やキャピタルゲイン非課税など
　シンガポール独立時の初代首相であるリー・クワンユー氏の強いリーダーシップの賜物、彼は日本をモデル国家とし、日本の良いところを多く取り入れました。（例えば、ゴミの分別出しなど）
しかし、今では我々日本がシンガポールの良いところを取り入れる番のような気がします。
私が帰国した翌日に訃報を聞いたのにはびっくりしました。

『もし、私が若い日本人で、英語が話せたら、私は日本を出ていくだろう』

リー・クワンユー氏の言葉です。”One man’s view of the world”